5.20.2011

偶々の話



出版社に勤めていたとき
月一回、編集部内でテーマブックを渡され
所感を言い合うという読書会あった。

渡される本は、大抵、
すすんで手に取らないような作品ばかり。
自らの選択ではないので、
仕事が立て込んでいて疲れているときなんかは
特に鬱陶しい気分だった。
お陰で食わず嫌いが治ったので
今となっては、感謝。

何でもやってみないと
読んでみないと何とも言えない。







ある日のこと、
おすすめと紹介された本が
三茶の某古本屋になかったという姉を、
’確か世田谷通りにその某古本屋あった'という私の
おぼろげな記憶に付き合うハメになった姉を、
連れて世田谷通りを歩き出す。

しかし、なかなか目的の場所に辿り着かない。

その某古本屋がなかったら、
その本がなかったら、
散歩として今ここを楽しもうと思いつつ、
確証もないまま歩き歩かせ続けることは
道中、心中おだやかでない。



結果、松陰神社まで歩くことになった。



ここに二人でくる事がわかっていたかのように、
ちょうど二冊あった。

本屋もあり、
本もあり、
加えて、その作家の本が、
たまたま読書会で読んでいて面白かったという
印象だったこともあり、
買う予定ではなかった私も一緒に買ってみた。


これを読んでるひとの中で
もし近頃ガッカりなひとがいたら
ポっとするいい話です。
もちろんそうでない方も。

眠る前に是非。





   輝く夜   著  百田尚樹