1.01.2019

無題22




東京生まれ東京都出身のたぬきが、流暢な江戸弁を喋りながら、

「田舎もんとげぇじんしかいねぇ。あっし、渋谷の交差点、パンイチで歩ける。余裕。おめえぇさんもだろ。腹減ったな。めし。」

と、年越しで賑わう世相を横目に、呟いていたことをまずここに記します。


あけましておめでとうございます。


年が明けても、取り立てて何もおめでたくないから、あけましておめでとうございますというようになったんだ。元旦に、餅を詰まらせて運ばれる人と、俺だけ僕だけ私だけ幸せじゃないと、自分を追い込み病院に運ばれてくる中毒患者や自殺未遂者の数が、異常に増えると話す救急医。


次に、トムボーイのような貴婦人は、言う。

「そうよ、もっと逞しくなりなさい。貪欲にならないと。たまにそんなこと無理、できないなんて言う人たちがいるけど、その人たちにとっては、その意見が正解でしょうね。何れにしても、とやかくいう外野は、気にしないの。そんな事を言う人たちは、何にもならないし、無視でいいのよ。というか、そんなものが、何の助けになるて言うのかしら。」

貴婦人は、真っ直ぐと目を見て饒舌に語りかけてくれるので、耳を傾けようとするのだが、話すとわずかに動く左の小鼻の脇にある黒子が気になって、なかなか話に集中できない。


「幸せなんて、退屈なだけ。」

「演技力がないダンスなんて論外よね。」

「人生なんて、半分以上が繰り返し。何かやってないと不安なだけよ。」




一度話出すと止まらない貴婦人の話は、夕方着で発注した宅配便のチャイムが鳴るまで続き、たぬきは、いつの間にか、山に消えていた。



「私が所帯じみるなんて、最悪。」

「比べるなんて、下品だわ。」


さて、今年は、どんな一年になるのでしょうか。
皆様に、一秒でも多く満ち足りた素敵な時間があることを願います。




心に希望

2019.1.1 元旦

wish you all the best,
K