1.02.2019

無題23

お正月2日目、ホテルでの朝のブュッフェ。

まだ霊界と交信中で一点を見つける寝ぼけた7歳男児、自分のサッカースキルをひたすら話す次男と男女問わずおっぱいをせがむ2歳男児の騒がしさを目の前に、徐々にやや透明になる私の感覚は、2つとなりのテーブルで1人で朝食をとっている優に100キロ超えのているだろう大きめサイズの滞在客にしばし引きずられた。ふっくらとした丸い指先で、グレーのフェルトのカバーを小脇に、iPadのタッチパネルをソフトな動きで器用に操作していた。何かに特化して仕事ができそうな人たちにある特殊な佇まいに、悪と言われても仕方がない純粋な好奇心が湧いた。キーンのスノーシューズに光沢感のある緑のジャージとスパッツを重ね着、ズボンがズレ落ち、すんでのところで割れ目は見えないが、腰と臀部、そしてパンツが露出している。人の本質は見た目では推し量れないけれど、休日とて全く気にしてない程は、明らかに営業やサービス業ではないだろう。フェミ男ぽいしなやかの動きのせいか、なぜか不潔感はない。私が、コーヒーを取りに行くタイミングで、先方も何回目かわからない食事を取りに席を立った。Tシャツには、sorry I'm late. you cannot fast travel when enemies are nearby. その文言に反射的に固まる。敵じゃないけど色んなものがにわかに敵に思え、考えなきゃいけないことが一気に増したような、そこはかとない気づかわしさが迸る。最後の行には、stuff came up. と書かれている。やはりクリエイティブ制作系か。ブュッフェ料理を眺めながら、次は何にしようか迷ったようで、思わず呟いたアクセントから欧州ではなさそうだ。新年早々、単独でホテルのブュッフェをめいいっぱい楽しむ姿に、ある種の正しさを感じ、こちらまで嬉々としてきた。私はゲームはやらないので詳しくないけれどプログラマーかアニオタさんだろう。

小高い丘の屋根裏部屋のような自分の部屋の東側の窓から見える東京タワーは、いつものサイズなっていた。

私のお正月は終わった。